本研究は、当研究室が独自に発見した新規喘息感受性遺伝子HAS2が、高分子量ヒアルロン酸やSiglec等を介し気道炎症を制御する可能性を、HAS2欠損マウスを用いて検証した。その結果、Siglecとの関連は確認できなかったが、マウスの急性好酸球性気道炎症病態下においてHas2機能異常が好酸球性気道炎症の重症化、気道過敏性の亢進、Th2および炎症性サイトカインの上昇をもたらすことがわかった。Siglecとの関連は明らかにならなかったが、これらの病態の際にはCd44,Tgfb1といったヒアルロン酸結合蛋白の下流の分子も抑制されており、Has2機能異常が好酸球性気道炎症病態に関与することが示された。
|