肺腺がんと診断された3例で、PDXモデルを確立した。手術時の検体(surgically resected tumors:SRT)とPDXモデルで生着した腫瘍において、H&E染色、免疫染色により比較し、組織型(分化度、間質量)が維持されていることを確認した。#11の症例ではオシメルチニブによる治療が著効し、腫瘍が消失したため、耐性を誘導できなかった。一方、#7の症例では、約100日でオシメルチニブ耐性化に成功し、オシメルチニブ耐性PDXモデルを確立した。以上の結果から、当初の目的であるPDXモデルの系を確立でき、PDXモデルによるEGFR阻害薬の治療効果判定に応用することを達成できた。
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