研究実績の概要 |
肺線維芽細胞で特徴的な発現を示す88遺伝子のうち、8個の転写因子(TBX2, TBX4, TBX5, FOXL1, FOXP1, MEIS1, TGIF1, HOXA5)がスーパーエンハンサー領域と重なっていた。 さらに88種類の細胞・組織サンプルにおけるスーパーエンハンサー領域を比較検討したところ、FOXL1/FOXC2領域では8個のサンプル、FOXF1/FENDRR領域では12個のサンプルでスーパーエンハンサー形成がみられた。これら4つの遺伝子を含むFOX遺伝子クラスター領域におけるスーパーエンハンサー形成は、88種類のサンプルのうち肺線維芽細胞でのみ認められた。 次に肺線維芽細胞でFOXL1のノックダウンを行い、RNAシーケンス解析により発現変動を示す遺伝子群を調べた。 FOXL1により制御されうる遺伝子群として、CTGF, BMP-2/4, PDGFRAなどを同定した。細胞機能解析では、FOXL1が細胞増殖やコラーゲンゲル収縮を調節しうることを確認した。
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