異なる臓器由来の線維芽細胞の遺伝子発現の比較解析により、肺線維芽細胞で発現が高く、スーパーエンハンサーと関連する8個の転写因子(TBX2・TBX4・TBX5・HOXA5・FOXL1・FOXP1・MEIS1・TGIF1)を同定した。TBX4はマスター転写因子として機能しており、TGF-beta刺激により発現が抑制され、肺癌での発現が低かった。肺線維芽細胞においてFOXL1はFOXF1・FOXC2と共に活性化されており、TAZ/YAPシグナルやBMPシグナルの制御に関与しており、肺線維症での発現が高かった。肺線維芽細胞に特徴的な転写因子群が、肺癌・肺線維症の病態に関与している可能性が示唆された。
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