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2020 年度 実施状況報告書

慢性腎臓病進展におけるDicerの役割解明と新規治療標的の探索

研究課題

研究課題/領域番号 18K08197
研究機関旭川医科大学

研究代表者

中川 直樹  旭川医科大学, 医学部, 准教授 (10451460)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード血管周細胞 / 線維化 / microRNA / 慢性腎臓病
研究実績の概要

microRNAが介する転写抑制は、発生、細胞増殖および細胞分化、アポトーシスまたは代謝といった広範な生物学的プロセスに重要な役割を担うことが知られているが、microRNAをプロセシングする RNaseIII酵素Dicerの慢性腎臓病における役割は不明である。申請者は血管周細胞特異的遺伝子改変マウスを用いて慢性腎臓病の病態進展における周細胞の役割を明らかにしてきた。
本研究では腎臓のメサンギウム細胞、血管平滑筋、血管周細胞、間質線維芽細胞などの血小板由来成長因子(PDGF)受容体β(PDGFRβ)陽性細胞における Dicerに注目し、CKDを「PDGFRβ陽性細胞におけるDicer-microRNAs異常病」として捉え、その細胞障害メカニズムを解明することによって、新規バイオマーカーおよび新規治療標的を探索することを目的としている。
3年目の2020年度は本学動物実験施設が本格運用し、SPF環境下でのPDGFR-CreERマウスおよびDicer1-floxedマウスの交配・繁殖が順調に進捗したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響による入室制限のある中、in vivo実験を進め、PDGFRβ-CreER;tdtomato FL/FLマウスによるPDGFRβ陽性細胞の病態モデルにおける系譜を確認した。さらに、PDGFRβ-CreER;Dicer FL/FLを用いた尿管結紮モデルを作成し、現在組織学的な解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前年度まで本学動物実験施設が改修工事を行い、SPF環境下でのin vivo実験の実施が不可能であったこと、また今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響による入室制限があったため。

今後の研究の推進方策

PDGFRβ-CreER;Dicer FL/FLを用いた尿管結紮モデルを作成し、現在組織学的な解析を進めているが、さらにRNAを抽出し、mRNA/microRNAアレイ解析を進め、新規バイオマーカーおよび新規治療標的を探索する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大により実験施設への入室制限もあり、動物実験が予定通りに実施できなかったため。
RNAシーケンス一式(使用機種 Illumina Novaseq 6000)1検体あたり8万円x12検体(コントロールマウス群およびPDGFRβ-CreER;Dicer FL/FLマウス群のSham腎および尿管結紮腎を各3検体、計96万円+消費税9.6万円=108.6万円)の解析を中心に使用予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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