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2021 年度 研究成果報告書

うっ血腎の内分泌的病態とその解除

研究課題

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研究課題/領域番号 18K08209
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関名古屋市立大学 (2019-2021)
大阪大学 (2018)

研究代表者

濱野 高行  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (50403077)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード腎うっ血
研究成果の概要

うっ血腎が存在する心不全だけでなく、ネフローゼにおいてもADH系が亢進していることを見出した。ネフローゼで腎うっ血のある症例(治療後に腎容積で19%以上低下)では、ない症例に比して、尿Na/K比が低くSUSPPAPが有意に高いことから、うっ血腎ではRAAS系の亢進を介し尿Na排泄障害を来すことを見出した。利尿薬とRAAS系阻害薬のみで重篤なネフローゼ症例の蛋白尿が陰性化し、腎容積が著明に低下した症例を日本内科学会で報告した。RAAS系の亢進は近位尿細管におけるSGLT2の発現を増やし、これによってNa貯留がおこるので病態をさらに悪化させる。ゆえに早期からのSGLT2阻害薬投与が重要であろう。

自由記述の分野

腎臓内科

研究成果の学術的意義や社会的意義

心不全においても、ネフローゼにおいてもうっ血腎は意外にも非常に多く、利尿薬をはじめとする適切な治療で早期に改善するものである。ネフローゼであれば、いつも腎生検を施行して腎炎のタイプを同定してから免疫抑制薬で治療すると思われがちだが、実はうっ血腎を伴う重篤なネフローゼではRAAS系阻害薬と利尿薬のみで寛解に至ることは膜性腎症をはじめ稀ではない。まずは腎容積を計測してうっ血腎の有無を評価して、うっ血腎が存在する場合はそういった治療をしてネフローゼが寛解するかどうかを評価してから、腎生検の実施を判断するという選択肢を提示できた点が本研究の意義と考える。

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公開日: 2023-01-30  

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