研究課題/領域番号 |
18K08228
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清元 秀泰 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 客員教授 (00304585)
|
研究分担者 |
平良 摩紀子 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (60792140)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | ポドサイト / Nephrin / Podocin / 細胞間隙 / スリット膜 |
研究実績の概要 |
【背景】既報では、ポドサイトスリット膜ではNephrinとPodocinが細胞外部でスリット膜のバリア機能維持に重要な役割を果たすことが報告されていた。【結果】マウス糸球体から得られたMundel-ポドサイト(以下、細胞と記載)を使用した。①糸球体上皮細胞(ポドサイト)in vitro透過培養系/濾過排泄環境擬似モデルの確立:低分子物質が透過可能な膜上でポドサイト増殖させ培養単層培養系を構築、細胞間隙形成を確認→Mundel細胞を解凍し、培養液調整及び中間での細胞数管理を挟みながら、摂氏33度環境下での細胞継代及び14日間37度環境下にて細胞分化を適切に行い、Mundel細胞が正常分化し、細胞間のスリット間隙の形成及び接着が正常に行われている事が倒立顕微鏡上で目視にて観察された。細胞分化の定量を目的に、細胞溶解、RNA定量、cDNA及びDNAのPCR増幅後の電気泳動バンド長による成分確認を行い、スリット膜に発現するNephrinとPodocinの共局在が観察された。同時に、内部コントロール(GAPDH)を測定し、条件調整の上で細胞間隙においてスリット膜が正常機能していることが観察された。②細胞分化培養にて機能分化を促進させ、層上部に大分子物質の漏出を認めない事を確認→培養細胞層の最上層にアルブミンを負荷し、同物質が細胞膜透過及び細胞内取り込みを経て、細胞最下層から透過物の漏出が観察された。【考察】現存のスリット膜の機能維持に働くNephrinとPodocinのみならず細胞障害においては、発現低下を来すような細胞状態を反映しうる他の既知・未知のスリット膜機能分子が重要な役割を果たしていると考えられる。
|