研究課題
8週齢のMZB/W F1マウスにおいて大量免疫グロブリン静注療法は抗P抗体によるシスタチンCと尿素窒素の上昇を抑制し、腎組織の障害スコアの悪化も抑制した。また、腎生検でループス腎炎と診断された34例について抗P抗体と抗DNA抗体が腎組織と腎予後に関連するかを解析した。34例中抗P抗体は6例で陽性であった。26例で抗DNA抗体が陽性であり、抗P抗体と抗DNA抗体とも陽性が5例、抗P抗体陽性だが抗DNA抗体陰性が1例であった。抗P抗体陽性で抗DNA抗体陰性1例はループス腎炎Ⅴ型で14年経過後も腎機能は良好であった。一方抗P抗体と抗DNA抗体が陽性の5例は全例増殖型で治療後も低補体が持続しやすく、慢性腎臓病になるリスクは抗P抗体陰性例と同様であった。抗P抗体単独ではなく、抗DNA抗体併存の有無が、抗P抗体と腎組織・腎予後に影響すると考えられた。
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