外胚葉形成不全症(ED)の発症機構をin vitroレベルで明らかにすることを主な目的として本研究を実施した。まず、低汗性外胚葉形成不全症(HED)の家系の解析で新規の遺伝子変異を同定した。次に、HEDの原因遺伝子であるEDARとEDARADD遺伝子について詳細な解析を行った結果、優性遺伝型のEDARとEDARADDの変異型蛋白は野生型蛋白に対してdominant-negative効果を発揮することを証明した。また、劣性遺伝型のEDARとEDARADD変異は機能喪失型であることも明らかにした。さらに、別のEDの原因遺伝子であるWNT10Aの変異についても機能を喪失することを証明した。
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