研究課題/領域番号 |
18K08296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荒瀬 規子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30360481)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 抗Ro52/IgG/HLA-クラスII複合体抗体 / Ro52 / 皮膚筋炎 / 抗MDA5抗体 / 抗合成酵素抗体 |
研究成果の概要 |
申請者らはミスフォールド蛋白質/HLAクラスII複合体が細胞表面に輸送されることを見出した。さらに種々の膠原病で複合体に対する自己抗体ができることが判明した。今回細胞質内蛋白、Ro52がIgG/HLAクラスIIと複合体を形成し細胞表面に輸送されることを新たに発見した。このRo52/IgG/HLA-クラスII複合体に対する自己抗体は、皮膚潰瘍ができやすい抗MDA5抗体陽性無筋炎型皮膚筋炎や、抗ARS抗体症候群患者血清で約90%の患者に陽性となった。さらに複合体抗体の抗体価の推移は病勢変化と関連し、本複合体が病原性を有する可能性が考えられた。
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自由記述の分野 |
皮膚科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原因不明の慢性皮膚潰瘍は患者のQOLが極めて低く、皮膚科医にとっても治療に難渋する疾患の一つである。私たちは以前原因不明の慢性皮膚潰瘍患者の約3割で抗リン脂質抗体症候群のサブタイプの抗β2GPI/HLA-DR抗体が陽性であることを発見した。今回それらに加えて皮膚潰瘍を作りやすい抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎患者で新たに抗Ro52/IgG/HLA-DR抗体が陽性となることを見出した。これらの新たな自己抗体の病原性を明らかにすることは学術的に重要で、これらに関連した治療法を開発することは社会的意義がある。
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