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2020 年度 実施状況報告書

水疱性類天疱瘡における炎症誘起機序の解明と新たな治療法の開発応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K08305
研究機関大阪市立大学

研究代表者

鶴田 大輔  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90382043)

研究分担者 徳永 文稔  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00212069)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード水疱性類天疱瘡
研究実績の概要

水疱性類天疱瘡患者血清中IgG(BP-IgG)を正常ヒトケラチノサイト(normal human epidermal keratinocytes (NHEK))に投与した際の炎症関連分子の動態について研究している。BP-IgGを4mg/mlの濃度でNHEKに投与し、16時間インキュベート後に上清を採取した。比較対象としては、BP-IgGのバッファーのPBSを同量投与し、同様に上清を採取した。NHEK分泌サイトカインをサイトカインアレイキットで評価した。結果として、Granulocyte macrophage-colony stimulating factor (GM-CSF)およびCXCL-1が検出された。IL-8分泌は認めなかった。次に、ELISA法にてサイトカインが検出されるか検討した。結果として、この方法においてはGM-CSFおよびIL-8の分泌がBP-IgG群でcontrolと比較して増加していることがわかった。一方で、CXCL1の分泌量においては違いを認めなかった。以上より、BP-IgGがXVII型コラーゲンに結合することで、NHEKがIL-8を分泌し好中球遊走を惹起すること、そして、GM-CSFを分泌し、顆粒球および単球を増殖させること、これらにより炎症が惹起されることが示唆された。今後、IL-8およびGM-CSFの分泌シグナルについて、RNA sequence (RNA seq)を用いて探索する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の発病に伴う長期研究中断(3ヶ月)。その後のCOVID-19による研究停止などがあり、約半年の研究中断があったため。

今後の研究の推進方策

BP-IgGとcontrol-IgGでNHEKを刺激し、IL-8およびGM-CSF mRNA量の変化をより詳細に経時的に把握し、それに関連する因子をRNA sequenceを用いて網羅的に探索することとする。候補シグナル分子が見つかれば、それについてウエスタンブロット法などで検証することとする。

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公開日: 2021-12-27  

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