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2021 年度 実績報告書

水疱性類天疱瘡における炎症誘起機序の解明と新たな治療法の開発応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K08305
研究機関大阪市立大学

研究代表者

鶴田 大輔  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90382043)

研究分担者 徳永 文稔  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00212069)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード水疱性類天疱瘡 / 炎症
研究実績の概要

水疱性類天疱瘡患者IgG(BP-IgG)を正常ヒトケラチノサイト(NHEK)に投与した際のサイトカインの動態を研究した。
前年度までに明らかにしたBP-IgG刺激時のNHEK上清のIL-8とGM-CSFの上昇がCa2+依存性かを評価するため、0.06 mM Ca2+と1.8 mM Ca2+の2条件でIL-8とGM-CSFの濃度を測定した。結果、低Ca2+条件下ではBP-IgG刺激下でIL-8とGM-CSFの濃度上昇が認められた一方、高Ca2+条件下ではBP-IgG刺激の有無でIL-8とGM-CSFの濃度は変わらなかった。次に、低Ca2+でnormal-IgG刺激(lowCa-nIgG)、低Ca2+でBP-IgG刺激(lowCa-BPIgG)、高Ca2+でnormal-IgG刺激(highCa-nIgG)、高Ca2+(highCa-BPIgG)でBP-IgG刺激の4条件でRNA sequenceを行った。その結果、lowCa-BPIgG とlowCa-nIgGの比較で、GM-CSF (CSF2) のmRNA発現量は約1.6倍と増加する一方、IL-8 (CXCL8) のRNA発現量はほぼ不変であった。
highCa-BPIgG とhighCa-nIgGの比較では、CSF2、CXCL8ともにmRNA発現量は減少していた。
以上より、NHEK上清のIL-8の濃度上昇には、分解抑制などの機序が関与していると考えた。
その他に、lowCa-BPIgG とlowCa-nIgGの比較で増加しているmRNAとして、COL3A1、LUMやIL6などを、またlowCa-BPIgG とlowCa-nIgGの比較で減少しているmRNAとして、TPTEP2-CSNK1E、NDUFC2-KCTD14、RORAなどを検出した。
今後、これらの遺伝子を標的とすることで類天疱瘡の炎症をコントロール出来る可能性がある。

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公開日: 2022-12-28  

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