研究実績の概要 |
CHILD症候群モデルマウス(K5-Cre-NSDHL+/--CD1a-tg)の作成 表皮特異的NSDHLコンディショナルノックアウトマウス(K5-Cre-NSDHLflox)の作成 マウスES細胞にNSDHLターゲッティングベクターをエレクトロポレーションにて導入し、コロニーのピックアップを行った。ES細胞のスクリーニング後、胚盤胞(BALB/c)への注入を行い、NSDHLキメラマウスを作成した。ES細胞(毛が黒色)とホスト胚(BALB/c)(アルピノ)とのキメラF1マウス(♂)と、B6(黒色)マウスと交配し、黒色のF2マウス♀5匹について、ジェノタイピングを行った。キメラマウスの尾からCica GeneusトータルDNAプレップキットを用いてDNAを抽出した。ターゲットベクターを挟むように数カ所primerを設定してPCRを行い、ジェノタイプを確認した。さらにNSDHLキメラマウスとK5-Creを掛け合わせてNSDHL変異を持つK5-Cre-NSDHLfloxを作成し、表皮特異的にNSDHLをノックアウトした。表皮特異的NSDHLコンディショナルノックアウトマウスの皮膚にモザイク状に脱毛を伴うphenotypeが見られ、3匹のマウスについてその部位の皮膚を生検して、皮膚のHE染色を行った。脱毛部では表皮の菲薄化と毛包構造の消失があり、一方で有毛部では、皮膚炎を想起させる角質層の錯角化を認めた。さらに、ヒトCD1aトランスジェニックマウス(CD1a-tg)(Kim JH, et al. Nat Immunol, 2016)について、耳介に2%ウルシオールを塗布し、皮膚炎誘発が再現できるか確認を行ったが、野生型のマウスと比較して耳介の厚さ(腫脹)については有意差を認めなかった。
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