研究課題
基盤研究(C)
リンパ腫病変の主座となるリンパ節組織には様々な免疫系細胞が存在している.本研究では,リンパ節組織に制御性免疫細胞と認識される間葉系間質細胞が存在し,骨髄間葉系間質細胞と異なる生物学的特性を有していることを,細胞培養と免疫表現解析法や遺伝子発現解析を組み合わせて明らかにした.さらに,薬物で刺激することで,間葉系間質細胞のリンパ腫細胞の増殖支持能を抑制することを示した.
血液・腫瘍学
悪性腫瘍であるリンパ腫において腫瘍微小環境を標的とした薬物治療が有効であることの概念実証を示したことに学術的意義がある.わが国のガン統計によると,リンパ腫死亡者数は年間1万人以上で増加の一途をたどっており,薬物療法の基盤開発を通したがん対策の観点から社会的意義がある.