研究課題/領域番号 |
18K08369
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
神田 善伸 自治医科大学, 医学部, 教授 (30334379)
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研究分担者 |
仲宗根 秀樹 自治医科大学, 医学部, 講師 (50757903)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 免疫細胞療法 / 成人T 細胞白血病・リンパ腫 / 遺伝子治療 / Tax |
研究実績の概要 |
成人T 細胞白血病・リンパ腫(ATL)はヒトT 細胞白血病ウイルス1 型(HTLV-I)を原因とする難治性の造血器腫瘍である。我々はこれまでの研究で特定のアミノ酸配列を含むTax特異的T細胞受容体(TCR)の全長DNA を健常人末梢血単核球に遺伝子導入して作成した細胞傷害性T細胞(CTL)は、HTLV-I感染細胞に対して強力な細胞傷害活性がみられることを示した。一方、この遺伝子導入免疫細胞療法の臨床応用にあたり、ATL患者自身の末梢血から十分な細胞傷害活性を有する十分な細胞数の遺伝子導入CTLを誘導できるかという点と、ATL患者の体内においてTaxの発現が低下あるいは欠失しているという点が懸念される。平成30年度は実際にATL患者の末梢血からのCTL誘導を試みるとともに、ATL細胞のTaxの発現の程度と遺伝子導入CTLの有効性の相関について評価し、さらにメチル化阻害薬や抗PD-L1抗体を併用することによって遺伝子導入CTLの細胞傷害活性が上昇するかどうかを評価する実験を開始した。まず、実際のATL患者から初発時、初回化学療法後、抗CCR-4抗体投与後などの様々な状況での末梢血単核球および腫瘍細胞を取得して研究に用いるための研究計画書を作成し、倫理委員会の承認を得た。現在、検体の蓄積を進めている。また、Taxの発現と遺伝子導入CTLの有効性との相関についての予備実験として、mRNAレベルでTaxの発現を評価する系を確立した。今後は、さまざまなTax発現レベルの腫瘍細胞に対する遺伝子導入CTLの有効性をin vivo、in vitroで評価する。また、5’-LTR領域にメチル化がみられた腫瘍細胞についてはメチル化阻害薬であるアザシチジンの併用効果についても評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
稀少疾患であり、検体の収集に時間がかかる。共同研究施設を増やす試みを行っている。
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今後の研究の推進方策 |
ATL患者末梢血からのCTL誘導が困難であった場合には、CD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞に分離してから遺伝子導入を行う方法などを検討する。
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