我が国では、ダニが最も高頻度なアレルゲンとなっている。ダニ外殻の主要な構成成分である「キチン(Chitin)」を吸入すると、自然免疫を介して(T細胞やB細胞を介さずに)好酸球性の気道炎症が誘導されることが明らかとなっており、キチンは新規のダニアレルギー誘発物質であると考えられる。しかしながら、キチンによる気道炎症誘発機構の詳細は不明である。本申請では、ダニアレルギーの発症機構の解明を目的として、1)キチンの粒子サイズが大きいほど気道炎症が増悪すること。2)キチンにより気道上皮細胞から産生されたサイトカインが、自然リンパ球を活性化することにより好酸球性気道炎症が誘発されること。を明らかにした。
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