研究課題/領域番号 |
18K08482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
近藤 龍也 熊本大学, 病院, 講師 (70398204)
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研究分担者 |
荒木 栄一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (10253733)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 慢性炎症 / インスリン抵抗性 / 脂肪肝 |
研究成果の概要 |
Heat shock protein (HSP72)は本来生体防御、抗糖尿病、抗炎症作用を有するが、2型糖尿病ではHSP72発現が低下している。本研究においては、全身性HSP72KOの肝臓において特異的にHSP72発現を回復することで、全身性のインスリン感受性および耐糖能が改善した。特筆すべきは脂肪肝や内臓脂肪サイズの改善であり、肝臓でHSP72回復することで遠隔臓器である脂肪組織にも影響を与えた。さらに他の臓器とのクロストークを検討するため、脂肪組織および膵β細胞特異的HSP72 Tgラインを構築し、臓器特異的HSP72発現回復が与える表現型変化および分子機構を解析している。
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自由記述の分野 |
糖尿病
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の2型糖尿病治療の中心は、薬物療法や注射療法に代表される薬理学的介入である。その選択肢は近年大きく広がってきており、血管合併症に関する有効性も示されている。一方で、生体本来の防御機構の活性化による糖尿病治療戦略は未だに確立していないが、副作用の少ない安全で負担の少ない物理的治療選択肢が増えることは、治療の裾野を広げ予防医学的観点からも期待される。今回、報告した熱ストレス応答経路の活性化に用いた温熱と微弱電流は、安全性と有効性またコストの観点から新しい糖尿病治療戦略の提唱として社会的に意義深いと考えられる。
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