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2020 年度 実績報告書

インスリン/IGF-1両受容体阻害による新規サルコペニアモデルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K08484
研究機関横浜市立大学

研究代表者

富樫 優  横浜市立大学, 医学部, 助教 (10710444)

研究分担者 寺内 康夫  横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40359609)
白川 純  横浜市立大学, 医学研究科, 客員教授 (70625532)
奥山 朋子  横浜市立大学, 医学部, 助教 (90806928)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードサルコペニア / 骨格筋
研究実績の概要

OSI-906を14日間投与後に解析を行うと、OSI-906投与群は、有意な高血糖が持続し、14日目の体重は7.3 %の減少を認めた。下肢筋肉の体積は、OSI-906投与群で約20%の低下を認めた。筋肉の各部位の重量は、QUADおよび腓腹筋(GC)は、OSI-906投与により16-17%の低下を認めた一方、TA、EDL、SOLについては有意な変化を認めなかった。SDH染色では、TAにおいてOSI-906投与後に、oxidative fiber の数および割合が有意に増加していた。これまでに、骨格筋特異的にIRおよびIGF1Rを欠損したマウス(mIGIRKO)において、骨格筋の発生、分化にIRおよびIGF1R を介したシグナルが重要な役割を果たすことが報告されているが、今回の結果より、完全に分化した骨格筋におけるIRおよびIGF1Rの阻害が骨格筋の可塑的な変化を誘導することが示唆された。筋肉各部位の遺伝子発現解析では、OSI-906投与群において、骨格筋のグルコーストランスポーターであるGlut4の低下傾向、Glut4の細胞膜への輸送に関与するTbc1d1の低下およびTbc1d4の上昇を認め、骨格筋へのグルコース取り込みを促進している可能性が示唆された。細胞周期抑制因子Cdkn1bおよびDNA損傷により誘導される成長停止遺伝子Gadd45aの発現上昇より、細胞周期の抑制的制御が示唆された。筋委縮に関与するライソゾームプロテアーゼCathepsin Lは発現が上昇しており、OSI-906により蛋白分解の誘導が筋委縮を引き起こしていることが示唆された。オートファジーのマーカー蛋白であるGabarapl1の発現上昇を認め、オートファジーの亢進が示唆された。筋萎縮のレギュレーターであるAtrogin-1およびTrim63は明らかな変化を認めなかった。

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公開日: 2021-12-27  

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