研究課題
基盤研究(C)
35歳未満での若年発症糖尿病患者で、膵島関連自己抗体が陰性である者とその血縁者を対象とし、既知若年発症成人型糖尿病(MODY)原因遺伝子に関してゲノムDNAをシーケンスし、糖尿病発症原因と考えられる変異の存在しなかった29名とその血縁者につき全エクソンシーケンスを行った。結果、PTF1A遺伝子変異(NC_000010.11:g.23192583C>T)や、GATA6遺伝子変異(NC_000018.10:g.22171347A>T)が、糖尿病発症原因候補変異として同定された。
糖尿病
1型糖尿病や2型糖尿病は多因子遺伝疾患であるが、単一遺伝子異常により発症する糖尿病が知られており、これまでに30以上の原因遺伝子が明らかとなっている。一方、若年発症で、単一遺伝子異常による糖尿病が疑われるが、いまだ原因遺伝子変異が同定されない症例は多い。新規原因遺伝子変異の同定により、各症例の病態解明のみならず、糖尿病発症の分子機序に迫ることができると考える。