研究課題
※本研究では1型糖尿病の成因を分子レベルで解明し、それに基づいた予知・予防・根治療法の構築・確率を目的として、分子遺伝学的アプローチを駆使して1型糖尿病の疾患感受性遺伝子の同定・解析を進めた。多くの症例に共通するありふれた多型(common variant)の同定を目的としたゲノムワイド関連解析(GWAS解析)と、全国規模で収集を進めてきた濃厚発症家系を対象とした次世代シーケンス技術による全エクソン塩基配列解析(全エクソームシークエンス)によるrare variantの同定を並行して進めてきた。GWASによるcommon variant の解析ではオールジャパンで集積した多数例の劇症1型糖尿病を対象としたGWAS解析の結果、ゲノムワイドの有意水準をクリアする新たなnon-HLA遺伝子を世界で初めて染色体12q13.13に同定した。この遺伝子はクラシカルな自己免疫性1型糖尿病とは関連を示さないことから、1型糖尿病の劇症化に関与する重要な遺伝子と考えられ、その分子メカニズムの解析を現在進めているところである。
2: おおむね順調に進展している
ほぼ当初の予定通り進捗。
追加集積した濃厚発症家系の全エクソームシークエンスを進め、rare variantの抽出を行うとともに、全家系の結果を統合して責任遺伝子の抽出、同定を進める。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 5件)
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