• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

ゲノム情報に基づく肝移植後B型肝炎再発制御を目指した革新的治療戦略の構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K08542
研究機関九州大学

研究代表者

吉住 朋晴  九州大学, 医学研究院, 准教授 (80363373)

研究分担者 間野 洋平  九州大学, 大学病院, 助教 (10792244) [辞退]
副島 雄二  九州大学, 大学病院, 准教授 (30325526)
戸島 剛男  九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (40608965) [辞退]
西田 奈央  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 上級研究員 (50456109)
本村 貴志  九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (50719507) [辞退]
原田 昇  九州大学, 大学病院, 講師 (80419580)
池上 徹  九州大学, 大学病院, 講師 (80432938)
伊藤 心二  九州大学, 大学病院, 助教 (90382423)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード生体肝移植 / B型肝炎ウイルス / HLA-Class II
研究実績の概要

B型肝炎関連で生体肝移植を施行した後に、90%以上にHBVが再発するとされており、肝移植後の再発予防は必須である。我が国では、主に核酸アナログとB型肝炎免疫グロブリン(HBIG)で再発予防が行われているが、核酸アナログの長期投与による腎障害・HBIGへのプリオン混入・高額な医療費が問題となっている。このため、HBIGを用いずにHBVワクチンを投与し、HBs抗体産生(受動免疫獲得)による再発予防が理想的である。我々は、これまでにHBV関連肝移植患者において、HBVワクチン応答性に関連するHLA-DPB1/DQB1/DRB1 アリルを解析し、HBワクチンの有効性と相関するアリルの存在を報告して来た。これまでの結果をもとに、前向きにHBVワクチンが奏功すると予想される患者にHBVワクチンを接種する。また、HBVワクチン奏功例では、拡散アナログの減量・中止によるHBs抗体の変化・HBV再発の有無を検討した。生体肝移植後HBVワクチンの効果とHLA-DPB1の一塩基多型およびHLA-Class IIのアリル配列に関して検討を行った。HBVワクチン有効例において、HLA-DPB1上のrs9277535がGA、HLA-DPB1のアリル04:02、DRB1のアリル08:03、DQB1のアリル04:03が多かった。また、BTNL2の一塩基多型を検討したところ、HBVワクチン後にHBs抗体が著明に増加した症例では、CT例が多かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

HLA分子はヒトの免疫に関わる重要な分子であり、これまでに様々な疾患(強直性脊椎炎、ナルコレプシー、インスリン自己免疫症候群など)の疾患感受性遺伝子として同定されている。しかし、HLA分子の機能解明は充分になされておらず、疾患への作用機序の解明は今後の大きな研究課題となっている。HBVワクチンの効果とHLA-DPA1/B1のSNPに相関があるかを解析することで非常に興味深い結果が得られる可能性があると考え研究を計画した。これまでの結果から、HBVワクチン有効例において、HLA-DPB1上のrs9277535がGA、HLA-DPB1のアリル04:02、DRB1のアリル08:03、DQB1のアリル04:03が多かった。

今後の研究の推進方策

今後、B型肝炎関連で生体肝移植を施行した症例にHBVワクチン接種を推進し、症例の集積を行う。HBVワクチン接種例では、その効果とこれまで同様、HLA-DPB1上のrs9277535の一塩基多型、HLA-Class IIのアリル配列の相関を検討していく。今後、症例を集積し、統計学的な有意差を求めていく予定である。また、BTNL2の一塩基多型と、HBVワクチン効果の強度に相関がることを予想しており、引き続き解析を進めていく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] It is time to abandon the Milan criteria.2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshizumi T, Shirabe K, Mori M
    • 雑誌名

      Hepatobiliary Surg Nutr.

      巻: 8 ページ: 56-58.

    • DOI

      10.21037/hbsn.2018.10.08.

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Biliary Stricture: the Achilles heel of pediatric living donor liver transplantation.2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshizumi T, Harada N, Mori M
    • 雑誌名

      Transplantation

      巻: Feb 4 ページ: in press

    • DOI

      10.1097/TP.0000000000002573.

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 肝細胞癌合併B型肝硬変に対する生体肝移植の成績に関する検討と今後の展望2018

    • 著者名/発表者名
      吉住朋晴 他
    • 学会等名
      JDDW 2018
  • [学会発表] Open Left Lateral Donor Hepatectomy2018

    • 著者名/発表者名
      Yoshizumi T
    • 学会等名
      13th IHPBA World Congress
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi