研究課題/領域番号 |
18K08553
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
大木 岳志 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (90307562)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 再生医療 / 細胞シート / 縫合不全 |
研究実績の概要 |
申請者らが研究を推進してきた細胞シート工学技術を応用し、直腸癌外科手術後(低位前方切除)の縫合不全を減らすために、腹膜と脂肪由来幹細胞(ADSC)からハイブリッド細胞シートを作製し、操作性の良い細胞シートによる新規再生医療的消化管吻合部の補強治療の開発を目的とした。 ハイブリッド細胞シートの作製について (A)脂肪由来幹細胞(Adipose-derived mesenchymal stem cell:ADSC)シートの作製 (B) ハイブリッド細胞シート(DSCシート+腹膜)の作製/ADCSシートにミニブタから開腹下に採種した腹膜を載せる。 ミニブタは他研究者の実験優先のためゲージが不足し使用できなかったため、プレ実験でWTラットを用いた実験を行った。GFPラットから皮下脂肪を採取しADSCシートを作製した。直腸筋層の代用(漿膜の無い状態)としてWTラット背部骨格筋の筋膜を除去し筋体を露出させた。①ASDCシート単独群、②ASDCシート+腹膜(ハイブリッドシート)群、③コントロール群とし、それぞれWTラットの背部骨格筋体に移植を行った。移植後3日目と7日目犠死させ、組織を採取した。ASDCシート+腹膜(ハイブリッドシート)群では、ASDC細胞シート単独群と比較して安定した移植が可能であったことを確認した。採取した組織をマクロ・ミクロで検討しHEおよび免疫染色(Calretinin)で生着を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要に記載したように、ミニブタは他研究者の実験優先のためゲージが不足し本年度は使用できなかったため、プレ実験でWTラットを用いた実験を行った。
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今後の研究の推進方策 |
来年度はミニブタのゲージを確保したため、ミニブタでの実験を開始する予定である。またプレ実験行ったラットでの実験で新しい概念であるハイブリッドシートの有用性を示したため、小動物での実験も継続して行い論文作成を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
大動物のゲージが使用できなかったため、来年度に繰り越した。
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