研究課題
申請者らが研究を推進してきた細胞シート工学技術を応用し、直腸癌外科手術後(低位前方切除)の縫合不全を減らすために、腹膜と脂肪由来幹細胞(ADSC)からハイブリッド細胞シートを作製し、操作性の良い細胞シートによる新規再生医療的消化管吻合部の補強治療の開発を目的とした。(1)ハイブリッド細胞シートの作製((A)脂肪由来幹細胞(Adipose-derived mesenchymal stem cell:ADSC)シートの作製, (B) ハイブリッド細胞シート(DSCシート+腹膜)の作製):前年に引き続き、プレ実験で行っていた小動物での実験を本格的に開始した。WTラットを用いた実験を継続した。GFPラットから皮下脂肪を採取しADSCシートを作製した。直腸筋層のモデルとしてWTラット背部骨格筋の筋膜を除去し筋体を露出させた。①ASDCシート単独群、②ASDCシート+腹膜(ハイブリッドシート)群、③腹膜単独群とし、それぞれWTラットの背部骨格筋体に移植を行った。移植後、3日目と7日目に組織を採取し組織学的に検討した。来年度、論文投稿予定である。(2)Conventionalな腹腔鏡下手術によるハイブリッド細胞シート移植手技のFeasibility:施設改修やゲージの関係等で大動物実験が使用できない状況であり、以下の研究を先に進めることとした。(3)ロボット支援下手術によるハイブリッド細胞シート移植手技のFeasibility Study:ロボット支援下手術のInstrumentsを購入し、来年度Feasibilityを確認するための実験を準備中である。
3: やや遅れている
小動物(WTラット)を用いた実験を進め、現在、論文投稿前である。治療法については、国内と台湾の特許申請を行った。施設改修やゲージの関係等でミニブタが一時的に使用できない状況であり、まもなく研究再開予定であったが、新型コロナウイルス問題で研究が中止となってしまった。
小動物(WTラット)での実験で新しい概念であるハイブリッドシートの有用性を示したため、小動物での実験でハイブリッドシート論文投稿予定である。コロナウイルス問題が収束次第研究再開予定である。
施設改修やゲージの関係等でミニブタが一時的に使用できない状況であり、まもなく研究再開予定であったが、新型コロナウイルス問題で研究が中止となってしまった。
すべて 2019
すべて 学会発表 (2件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)