研究課題/領域番号 |
18K08563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
森井 真也子 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (10375280)
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研究分担者 |
蛇口 琢 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (20375281)
渡部 亮 秋田大学, 医学部附属病院, 医員 (80638255)
吉野 裕顕 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (90182807)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ω3系脂肪酸 / 肝硬変 / 腸管機能不全合併肝障害 / 短腸症候群 |
研究成果の概要 |
近年、魚油由来脂肪乳剤の腸管不全合併肝障害に対する有効性が報告されており、本剤を投与した臨床例の脂肪性肝炎・肝線維化の改善を報告し、また本症例の血漿を用い、92種類の脂肪酸およびその代謝産物について解析し、複数の脂肪酸代謝産物が正常コントロールの4~10倍に増加していることを見出しOmegaven-induced-factors(OIFs)と名付けて報告した。さらに、OIFsを投与したマウス初代培肝細胞において胆汁酸代謝の律速酵素であるCIP7A1の発現が著明に誘導されることが確認された。
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自由記述の分野 |
小児外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
魚油由来脂肪製剤の肝庇護に対する作用機序はいまだ不明の点も多い。魚油中に豊富に含まれるω3系脂肪酸の抗炎症作用が主な作用とされてきたが、投与された患児脂肪プロファイルは正常コントロールと著しく異なっており、未知の生理活性を持ちうる代謝産物が複数検出されている。これらの物質の肝細胞、類洞壁細胞、炎症細胞への作用を読み解くことによって肝障害に対する新たな治療戦略を確立したことは、本剤の適応や投与法の検討から臨床に直結し社会的意義のあることであり、また脂肪酸代謝産物の生物学的意義を明らかにしたことは学術的に極めて重要である。
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