研究課題/領域番号 |
18K08567
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小川 絵里 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (30440506)
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研究分担者 |
八木 真太郎 京都大学, 医学研究科, 講師 (60447969)
長尾 美紀 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80523993)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | bacterial translocation / 肝移植 / 腸内細菌 |
研究実績の概要 |
動物実験:ラット肝移植のsyngenic modelとallogenic modelを用いて血液と便を採取することによってbacterial translocationの発生メカニズムの解明を試みている。ラットの肝移植手技は確立されており、次項で述べるように順調に進んでいる。我々はbacterial translocationの発症には門脈圧の亢進が寄与していると想定しているが、実際にallogenic modelでは術後一定期間より拒絶の発症とともに門脈圧が上昇して行くことを確認した。また門脈圧の上昇に伴う腸管バリアの脆弱化についても各種マーカーを解析している最中である。 臨床研究:京都大学病院において研究参加の同意を得られた生体肝移植を受ける症例患者(成人レシピエントと成人ドナー両方)を対象に前向きの観察研究を計画し、実際に開始済みである。動物実験同じく血液と便を採取することによってbacterial translocationの有無はもちろんそれの発症に関わる菌株の同定をこれから進めて行く予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物実験:ラットの移植実験は概ね終わっており、解析に必要な検体は大半を採取できた。 臨床研究:院内倫理委員会での倫理審査を経て2018年8月より検体採取を開始した。予定参加人数はレシピエントとドナー25人ずつであり、2019年3月末時点で16人ずつの参加を得ている。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験:実験にて採取した検体の解析を進める予定。具体的にはPCR法を用いた血液と便の菌叢解析、ELISAを用いた各種サイトカインの定量を進めて行く予定。 臨床研究:当院で継続的に生体肝移植が行われていることを考慮すれば平成31年度内に検体採取は終了する。終了次第PCR法を用いた血液と便の菌叢解析を進めて行く。
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