研究課題/領域番号 |
18K08575
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
大畠 雅之 高知大学, 医学部附属病院, 特任教授 (50336153)
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研究分担者 |
星野 絵里 聖路加国際大学, 専門職大学院公衆衛生学研究科(公衆衛生大学院), 講師 (50598521)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 胆道閉鎖症 / 胆汁鬱滞性肝疾患 / 便色 / アプリケーション / AI |
研究実績の概要 |
胆道閉鎖症および胆汁鬱滞性肝疾患により発生する便色調異常を早期発見するためにAI技術を応用して開発された便色調判定プログラム(アプリ ケーション)を開発し、現在母子手帳に配布されている便色カラーカードより正確で確実な判定が期待できる。 今回開発したアプリケーションは新生児の1ヶ月健診を対象としており、アプリケーションを搭載された1台の機材で複数の児の便色を判定管理できることが特徴である。機材には安定性と操作性を考えてApple社製のiPadを準備した。iPadのカメラでオムツに付着した便を撮影し、判定はWiFiを通じて聖路加国際大学のサーバーコンピューターで解析した。判定は「異常なし」「要観察」「要注意」の3つで判定した。判定に最も影響を与えるのは撮影方法であると考え、「要観察」「要注意」と判定された場合は必ず2回目の撮影モードに入るように制定した。最終判定が「要注意」の場合は採血検査を行い、「要観察」場合は家族に便色に注意するように指導し、便色に不安のある場合は主幹施設で高知大学病院への専用回線接続を案内し便色判定を行った。 本研究の初年度半ばにはアプリケーションの開発が終了した。主幹施設を含めた新生児健診を行う公立病院での倫理申請許可を得て3施設で試験的運用を初年度後半から始めた。その後アプリケーションの不具合やシステムの不備や問題点を洗い出し改良と修正を行い初年度末には安定した運用が可能となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
主幹施設である高知大学病院と共同研究機関である2つの公立病院で本研究の倫理申請許可を受け、同時に本研究の軸となるアプリケーションの開発を行った。年度半ばにアプリケーションの開発が終了し、高知大学病院での運用を開始した。その後、年度後半から共同研究施設での運用が始まる。アプリケーションの不具合やシステムの不備に対して修復と改善を進めながら年度末にはある程度安定して運用出来るようになる。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度(令和元年度)4月から共同研究機関を1施設増やして、4施設での運用を開始予定している。運用数の増加により本研究の実績と結果を増やしながら本研究の有用性をメディア、学会を通じて報告し参加施設を増やす予定にしている。
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