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2022 年度 実施状況報告書

炎症低減化を目指した新たな生体適合素材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K08595
研究機関神戸大学

研究代表者

小松 昇平  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (30444590)

研究分担者 福本 巧  神戸大学, 医学研究科, 教授 (70379402)
木戸 正浩  神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (00403246)
田中 基文  神戸大学, 医学研究科, 助教 (80435560) [辞退]
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード吸収性スペーサー / 粒子線治療
研究実績の概要

我々は切除不能進行腹部腫瘍に対する粒子線治療を行う際、正常組織への暴露を減弱し腫瘍への根治線量を照射することを目的として、医療機器ゴアテックス(R)ソフトティッシュ等をスペーサーとして正常組織と腫瘍との間に留置するスペーサー併用粒子線治療を2007年開始した。しかしゴアテックスは異物として生涯残存して自覚症状や有害反応を惹起し、場合によっては感染の原因や経年変化にて硬化し腸管等を損傷する問題があると判断した。その問題を解決するために、生体内で吸収されるスペーサーの研究開発に着手し、企業との共同研究を重ね特許出願した。その成果が結実し2018年12月医療機器として薬事承認されるに至ったが、その研究開発過程で、吸収性スペーサーが組織と癒着することが判明したことから、癒着しないあるいは癒着を防止する新たな生体適合素材の研究に着手した。
スペーサー癒着防止材として用いられているセプラフィルム(R)がヒアルロン酸(HA) とカルボキシメチルセルロース(CMC) との重合体、インターシード(R)が酸化再生セルロースであることから、これらをポジティブコントロールとしてHA単独、CMC単独、HA・CMC重合体等のラット埋植モデルでの評価を継続した。現状では癒着防止効果は認められたものの不十分であった。次年度には企業との共同研究契約を結び研究を加速させる計画である。加えて、今年度は当院にて施行してきたスペーサー併用粒子線治療における手術成績、合併症、治療成績を総合的に検証し、スペーサー併用粒子線治療及びスペーサーの現状と課題を明らかにして学会発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験計画の立案・実施に少し時間を要したため。

今後の研究の推進方策

・合成や分析に長けた企業との共同研究を結び、研究を加速させる計画である。
・癒着防止効果の機序・炎症細胞の関与について検討する。

次年度使用額が生じた理由

実験計画が遅れ、次年度に施行する方針となったため

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公開日: 2023-12-25  

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