研究課題/領域番号 |
18K08599
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
大西 達也 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (70445211)
|
研究分担者 |
松田 祐子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (90534537) [辞退]
日下部 守昭 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任教授 (60153277)
入野 誠之 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (20445216)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 光線力学療法 / センチネルリンパ節 / 転移診断 |
研究実績の概要 |
本研究は、長波長域での吸収帯を持つ光感受性物質であるベルテポルフィンを生体親和性の高いPMBNポリマーで内包した会合体プローブに、癌細胞周囲間質に高発現するテネイシンCに対する抗体を標識したマルチモーダルプローブを開発し、癌特異的に集積する特徴を生かして癌の診断と治療、双方を両立するプローブの作製を行うことを目的としている。 本年度は、生体イメージング(センチネルリンパ節の同定)と治療効果判定を中心に実験を行った。前年までに確立した、A431を手掌に接種し腋窩のリンパ節に転移をきたす、リンパ節転移モデルを用いて、手掌の腫瘍部周辺にマルチモーダルプローブ化したベルテポルフィンを投与し、センチネルリンパ節への集積の確認をリアルタイムで行った。イメージング装置はFUSION SYSTEMを用いた。固形化したA431周囲でテネイシンが発現していることを確認し、マルチモーダルプローブ用の抗体は、抗テネイシン抗体を使用した。組織内ベルテポルフィン量の定量は、凍結乾燥組織を用い、N,Nジメチルホルムアミドでの抽出および430nm励起、700nm蛍光測定により行った。治療効果の判定はマウスのリンパ節転移モデルの手掌にマルチモーダルプローブを投与して、腫瘍部位とリンパ節にレーザー照射し、光線力学療法の効果を判定した。治療は1回、腫瘍細胞接種後7日目に行った。レーザーは波長640nmの装置を使用した。
|