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2021 年度 実績報告書

透明化組織イメージング法を用いたヒルシュスプルング病の新しい診断マーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 18K08601
研究機関順天堂大学

研究代表者

宮原 克  順天堂大学, 大学院医学研究科, 技術員 (00420844)

研究分担者 藤原 なほ  順天堂大学, 医学部, 准教授 (20589543)
山高 篤行  順天堂大学, 医学部, 教授 (40200703)
田中 奈々  順天堂大学, 医学部, 准教授 (50530656)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード腸管神経系 / ヒルシュスプルング病 / 蛍光イメージング
研究実績の概要

今年度においては以下の2つのテーマについて検討した。
1.腸管神経系発生と血管形成機構の関連について
血管はすべての組織、細胞の形成に不可欠であり、腸管神経系を含めた腸管組織の発生、機能維持に必須であると考えられる。ヒルシュスプルング病(H病)モデルマウスであるEDNRB欠損マウス(EDNRB KO)を用いて、血管新生や血管透過性に関与する分子の組織発現を同腹の野生型マウスと比較した。定量PCR法を用いて腸管でのRNA量を比較したところ、血管新生や血管壁の透過性を制御するいくつかの分子発現に有意な差が見られた。これらが組織内のタンパク発現として差異を示すかを検討すべく、同分子らに対する抗体による凍結組織切片を用いた免疫染色と、組織透明化処理を施したホールマウント標本による染色実験で組織発現変化を観察した。凍結組織切片の比較では血管形成と血管透過性に関連する接着因子VE-cadherinの発現を観察したが、これまで形態に明らかな違いは見いだせていない。また組織透明化処理を施したホールマウント標本での観察ではVE-cadherinの分布が両群において異なる領域があるものの、我々が注目している組織領域では形態に明らかな違いは見いだせていない。
2.H病根治術後腸炎の原因探索
腸管神経発生に関わる遺伝子が腸管に点在する免疫器官であるパイエル板の発生に関わることと、腸管からの異物取り込みに関与するM細胞が神経との関連により組織内の細胞密度が抑制されることが報告されている。そこで我々はEDNRB KOにおける神経発生異常とM細胞との関連を透明化ホールマウント標本での検討を開始した。M細胞マーカーとしてGP2抗体を用い、神経マーカーとしてTUJ1抗体を用いている。これまでに有意な変化を見いだせてはいないが、モデルマウスの発生日齢による変化を追跡していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] In vitro investigation of the differentiation of enteric neural crest-derived cells following transplantation of aganglionic gut in a mouse model2022

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara Naho、Miyahara Katsumi、Nakazawa-Tanaka Nana、Akazawa Chihiro、Yamataka Atsuyuki
    • 雑誌名

      Pediatric Surgery International

      巻: 38 ページ: 755~759

    • DOI

      10.1007/s00383-022-05105-2

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Influence of aging on the peripheral nerve repair process using an artificial nerve conduit2021

    • 著者名/発表者名
      Kaneko Ayaka、Naito Kiyohito、Nakamura Shinji、Miyahara Katsumi、Goto Kenji、Obata Hiroyuki、Nagura Nana、Sugiyama Yoichi、Kaneko Kazuo、Ishijima Muneaki
    • 雑誌名

      Experimental and Therapeutic Medicine

      巻: 21 ページ: -

    • DOI

      10.3892/etm.2020.9599

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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