膵臓がんPDXを17系統作製した。腫瘍組織を上皮と間質マーカーとに分けて染色し、間質マーカー陽性細胞をFACSソーティングして次世代シーケンサーにて解析した。その結果、長期継代したPDXにおいて発現の高い遺伝子Xを同定した。同じPDXにおける遺伝子Xの発現解析を行い、遺伝子Xはがん細胞には全く発現を認めない事を確認した。次に同じPDXの腫瘍組織を用いて遺伝子Xの免疫染色を行い、腫瘍の一部の間質細胞にのみ発現を認めた。そこで遺伝子Xを標的とした治療法の開発を行うため、遺伝子Xに対する抗体を作製してCAR分子を構築した。それをT細胞に遺伝子導入してCAR-T細胞を作製し抗腫瘍効果について検討した。
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