研究課題/領域番号 |
18K08612
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
島田 能史 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20706460)
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研究分担者 |
若井 俊文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
亀山 仁史 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40626420)
永橋 昌幸 新潟大学, 医歯学総合病院, 研究准教授 (30743918)
市川 寛 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50721875)
田島 陽介 藤田医科大学, 医学部, 講師 (30757505)
小林 隆 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40464010)
奥田 修二郎 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00512310)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | TGF-β / 大腸癌 / 発癌 |
研究実績の概要 |
申請者らは、TGF-βシグナル伝達経路に異常を有する大腸癌には、2つの異なる発癌の分子メカニズムが存在することに着目し、「TGF-βシグナル伝達経路に異常を有する大腸癌は、シグナルの受容体であるTGFBR2もしくはACVR2Aに遺伝子変異をもつ群(受容体変異群)と、細胞内におけるシグナル伝達の調節因子であるSMAD2もしくはSMAD4に遺伝子変異をもつ群(調節因子変異群)とに分類することができる」という仮説を立て、本研究を企画した。本研究の目的は、「受容体変異群と調節因子変異群について、病理像・臨床像・人種差・蛋白質発現を解析し、発癌の分子メカニズムの違いに着目した大腸癌TGF-βシグナル伝達経路の分類における研究基盤を確立すること」である。 本年度は、散発性大腸癌におけるTGF-βシグナル伝達経路と、MAPK経路におけるBRAF V600E変異およびWnt経路におけるRNF43変異との関係を解析し、その結果を英文雑誌に投稿した。 Matsumoto A, Shimada Y, et al. RNF43 mutation is associated with aggressive tumor biology along with BRAF V600E mutation in right-sided colorectal cancer. Oncol Rep. 2020 Mar 23.doi: 10.3892/or.2020.7561.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に予定していた、散発性大腸癌におけるTGF-βシグナル伝達経路と、MAPK経路およびWnt経路との関係を解析した。 RNF43遺伝子変異とBRAFV600E変異が、右側大腸癌の発生および予後に関連することが明らかとなり、その結果を英文雑誌に投稿した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、散発性大腸癌のみならず、潰瘍性大腸炎に合併した大腸癌についても、TGF-βシグナル伝達経路およびその他のシグナル伝達経路に着目して解析を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
発注した試薬の納入が間に合わなかったため、未使用額が生じた。未使用額は、次年度に試薬の購入費用に充てる予定である。
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