研究課題/領域番号 |
18K08632
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
樋口 亮太 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20318059)
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研究分担者 |
有泉 俊一 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (40277158)
山本 雅一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60220498)
長嶋 洋治 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10217995)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 胆嚢癌 / 糖鎖 / 腫瘍マーカー / 分子 / 胆道癌 / CA19.9 / MUC1 |
研究実績の概要 |
胆嚢癌は解剖学的特性のため診断が難しく予後不良である。成績の向上のためには早期診断と新しい腫瘍マーカーの開発が重要である。新規腫瘍マーカーとしてWisteria floribunda agglutinin-syalyl-Mucin core protein (WFA-syalyl-MUC)が報告されており、血清、胆汁サンプルを有する胆嚢疾患の臨床ライブラリーを作成して、その有用性を明らかにすることを目的とした。 胆汁、血清サンプルデータを含む胆嚢疾患の臨床ライブラリーは408例集積された。79例 (胆嚢良性53 胆嚢癌26) を用いた中間解析では、血清CA19.9の中央値(最小-最大)は胆嚢良性が9.0 (1.0-834) U/ml、胆嚢癌が18.0 (1.0-3394) U/ml (p = 0.041)であった。血清WFA-syalyl-MUC1は胆嚢良性が17.2 (4.7-200) AU/mL、胆嚢癌が39.9 (9.0-134) AU/mL (p = 0.003)、胆嚢胆汁WFA-syalyl-MUC1は胆嚢良性が2.7 (0.23-19.9) AU/mg、胆嚢癌が9.05 (1.36-98.4) AU/mg (p < 0.001)であった。Area under the curve (AUC) は、血清CA19.9が0.64、血清MUC1が0.71、胆嚢胆汁MUC1が0.84で、胆嚢胆汁MUC1は血清MUC1のAUCよりも統計学的に有意であった(p = 0.042) 修正されたデータの全解析を行い、胆嚢疾患におけるMUC1の有用性を報告する。
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