研究実績の概要 |
1「大腸癌臨床検体におけるTIGAR遺伝子のCopy Number Variant (CNV)、メチル化解析による分類と臨床病理学的因子・予後の検討」:大腸癌症例274検体のうち40例(14.6%)に5%以上のメチル化を認め、TIGARメチル化群(Met;n=40)、非メチル化群(Unmet;n=234) 間で比較した。Met : Unmet;年齢(69.2 : 65.9, p=0.07)、性別(M/F;18/22:107/127, p=0.932)。Stage(Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ;7/12/14/7 : 69/53/58/54, p=0.223)、Histology(Wel/Mod/Por ; 12/22/6 : 92/108/34, p=0.509)、Location(Right/Left ; 12/28 : 79/155, p=0.641)、KRAS/BRAF/Wild type;2/13/25 : 11/76/147, p=0.997。長期成績はStageⅠ-Ⅲの無再発生存期間(Relapse free survival : RFS)およびStageⅠ-Ⅳの全生存期間(Overall survival : OS)について2群間で有意差は認めなかった。2「進行大腸癌根治手術症例のTIGAR発現と生存期間の解析」:StageⅡ/Ⅲ 106例(Stage ⅡC/ⅢA/ⅢB/ⅢC= 3/5/74/24)の病理組織を用い免疫染色にてTIGAR発現を強度、範囲で評価し、それらの積算で判定し(level 0~6段階)、長期予後との関連性を検証した。5年RFS (%);level 0/6=77.8/60.1(p=0.348)。5年OS(%); 0/6=74.1/77.4(p=0.851)。RFS、OSで2群間に有意差は認めなかったものの、TIGAR発現の強い群は再発が起こりやすい傾向にあった。
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