研究課題
大腸がんに対する高額の化学療法における抗腫瘍効果は個人差があり、その一因として原発巣における腫瘍免疫応答の違いが考えられている。すなわち腫瘍免疫応答はA)元々遺伝的背景で規定されているか?B) 局所のSNVによるneoantigenにより支配されるか?明らかにしたい。2)本研究の目的:遺伝的背景を示す遺伝子多型とがん局所の腫瘍免疫応答関連分子の発現変異との間の関係性を明らかにすること。臨床的にも治療適応の是非を決める重要な指標となる。3)対象と方法:非再発20例と再発13例の大腸がん原発巣を有する。原発巣より全エキソンおよび全RNA Seqを実施しneoantigen予測、TCRレパトア、CYT、そしてCD8A PD1, FOXP3など関連分子の発現を解析。一方、健常部よりSNPアレイを実施。免疫関連分子多型を調べて、各多型と腫瘍免疫応答との関係、さらに再発など臨床的転帰との関係を明らかにする。われわれは大腸がんにおけるリンチ症候群関連レアバリアントはじめ大腸がん患者の検体を用いて疾患リスクを評価する遺伝子多型リストを構築し、ポリジェニックスコアとして臨床応用をめざすところに到っており、今夏より前向きに検体を集積する。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (1件)
Oncology.
巻: 98(7) ページ: 501-511
10.1159/000506075.
Anticancer Res
巻: 40(5) ページ: 2941-2946
10.21873/anticanres.14272.
Cancer Genomics Proteomics.
巻: 17(2) ページ: 141-149
10.21873/cgp.20174.
PLoS One.
巻: 15(10) ページ: e0241140
10.1371/journal.pone.0241140.
Cancer Sci
巻: 111(2) ページ: 343-355
10.1111/cas.14248.