研究課題/領域番号 |
18K08661
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
海堀 昌樹 関西医科大学, 医学部, 教授 (30333199)
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研究分担者 |
石崎 守彦 関西医科大学, 医学部, 講師 (10509467)
松井 康輔 関西医科大学, 医学部, 講師 (40460828)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ICG-ラクトソーム / Photodynamic Therapy / 胆嚢癌 |
研究実績の概要 |
目的:我々はICG-lactosome (ICG-L)がヒト肝細胞癌のマウスモデル実験において、抗腫瘍効果を示し、腫瘍細胞のapotosisを確認した(PLOS One 2017)。予備実験でICG-L投与後、1回目の光線力学療法(PDT)を行った部位へのICG-Lの再集積を確認した。これは全身循環の残存ICG-Lが一度目のPDTによる腫瘍への炎症のため、血管透過性が亢進し再集積したと考える。ICG-Lは腫瘍集積性の促進や薬剤の限局性を可能とする。再度(2回目)のPDTを行うことでより高い抗腫瘍効果が得られると考える。ヒト胆嚢癌皮下移植マウスを用いて、ICG-lactosomeのPDT による抗腫瘍効果に対する至適条件の検討を行った。 方法:BALB/c nude mice、5週齢、雄の左鼠径部皮下にヒト中分化型管状腺癌細胞株(NOZ細胞)5×106個を皮下注射し腫瘍体積が約10-100㎜3になった時点でマウス尾静脈よりICG投与群0.2mg/mlを200μl、ICG-L 投与群(1回照射、2回照射):20mg/mlを200μl各8匹に投与。1回目照射は投与後2日目、2回目照射は投与後5日目に1150mW/㎠、90sで100J/㎠で照射を行った。 結果: ICG投与群では腫瘍は経時的に増大を認め、ICG-L 1回照射群および2回照射群では明らかな抗腫瘍効果が認められた。また、1回照射群と2回照射群の比較で有意差を認めた。apoptotic indexは低い傾向であり3群間に有意差は認めなかった。necrosis area rate はICGとICGラクトソーム一回照射群、2回照射群共に有意差を持って高値であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
in vivo 実験を実施しております。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きin vivo実験を実施していく予定です。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) コロナの影響もあり納入等に遅れが生じたこともあり一部次年度に繰り越すこととなった。 (使用計画) 必要な消耗品で執行予定である。
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