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2018 年度 実施状況報告書

免疫ゲノム解析による直腸癌術前放射線化学療法の治療効果に寄与する免疫環境の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K08664
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

秋吉 高志  公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 医長 (50625598)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード直腸癌 / 術前放射線化学療法 / 微小免疫環境 / 免疫ゲノム解析
研究実績の概要

近年がん局所に浸潤したTリンパ球 (tumor-infiltrating lymphocytes; TILs) が放射線の治療効果に重要であることが明らかになってきている。しかしながら、直腸がん局所にclonalなT細胞がどの程度存在しCRT 後にどのように変化するのか、CRT 前後のT 細胞の多様性(diversity)の程度が治療効果と相関するのかなど、詳細は全く不明である。本研究の目的は、CRT前後の直腸がん組織の免疫染色および直腸がん組織から抽出したRNAを次世代シークエンサーを用いてTCRレパトア解析を行い、直腸がん術前CRTの治療効果に寄与する腫瘍周囲の免疫環境を明らかにすることである。
CRT施行前生検検体からRNAを抽出し、59検体よりレパトア解析可能なRNA量(800ng以上)を抽出できた。さらにCRT施行後検体からは22症例がレパトア解析可能なRNA量が抽出できた。今後これらのレパトア解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

RNA抽出に時間を要し、これからレパトア解析を行う予定のため。

今後の研究の推進方策

CRT 前後のTCR-clonotypesの分布の変化、TCR diversity indexの変化、特定のTCR-clonotypesの分布の変化などを解析する。TCR-レパトア解析によって得られるこれらのデータが臨床病理学的因子やCRT治療効果、予後、既に保持しているエクソーム解析のデータ(SNV・Indelの数、SNVやIndelによって予測されるneoantigensの数)、免疫染色による免疫細胞密度、免疫に関係するmRNAの発現とどのように相関するかを詳細に解析する。

次年度使用額が生じた理由

レパトア解析まで至らず、物品費の使用が少なかったため。
今後は本研究計画を遂行するにあたって必要なレパトア解析、免疫染色などの物品費として使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Clinical significance of soluble programmed cell death-1 and soluble programmed cell death-ligand 1 in patients with locally advanced rectal cancer treated with neoadjuvant chemoradiotherapy2019

    • 著者名/発表者名
      Tominaga T, Akiyoshi T, Yamamoto N, Taguchi S, Mori S, Nagasaki T, Fukunaga Y, Ueno M
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 14 ページ: e0212978

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0212978

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Pattern of programmed cell death-ligand 1 expression and CD8-positive T-cell infiltration before and after chemoradiotherapy in rectal cancer2018

    • 著者名/発表者名
      Ogura A, Akiyoshi T, Yamamoto N, Kawachi H, Ishikawa Y, Mori S, Oba K, Nagino M, Fukunaga Y, Ueno M
    • 雑誌名

      European Journal of Cancer

      巻: 14 ページ: 11-20

    • DOI

      10.1016/j.ejca.2017.12.005

    • 査読あり

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公開日: 2019-12-27  

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