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2019 年度 実施状況報告書

肝細胞癌の脈管侵襲における脂質メディエーター分子機構の解明と臨床的意義

研究課題

研究課題/領域番号 18K08672
研究機関新潟大学

研究代表者

廣瀬 雄己  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (10737365)

研究分担者 永橋 昌幸  新潟大学, 医歯学総合病院, 研究准教授 (30743918)
中島 真人  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60588250)
油座 築  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00745565)
坂田 純  新潟大学, 医歯学系, 講師 (70447605)
小林 隆  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40464010)
亀山 仁史  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40626420)
若井 俊文  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード肝細胞癌 / 脈管侵襲 / スフィンゴ脂質 / S1P
研究実績の概要

肝細胞癌において脈管侵襲は重要な予後規定因子である。応募者らは、「癌細胞内で産生された脂質メディエーターであるスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)が血管・リンパ管新生形成を促進し、癌の浸潤・転移に寄与している」ことを基礎実験で解明してきた。しかし、生体内でのS1Pの癌に対する作用機序や臨床的意義は未解明である。本研究の目的は、「肝細胞癌の脈管侵襲におけるS1PとS1P産生責任酵素(SphK1)の分子機構を解明し、その臨床的意義を明らかにして、新たな治療法開発への研究基盤を確立すること」である。本研究では、SphK1ノックアウト細胞株/マウスを駆使して肝細胞癌の脈管侵襲におけるS1P分子機構を解明し(課題研究A)、肝細胞癌の薬剤耐性におけるS1P分子機構の解明およびS1P標的治療の検証を行い(課題研究B)、肝細胞癌患者の臨床検体における免疫組織化学でのSphK1発現およびS1Pを含むリピドミクス解析結果と臨床データとの関連を検証する(課題研究C)。
平成30年度は、肝細胞癌外科切除例のリピドミクス解析を行い、S1P、前駆体であるスフィンゴシンやセラミドの含有量を測定できた。癌部と非癌部肝組織でのこれらスフィンゴ脂質濃度を比較し、癌部において非癌部よりも高発現していることを明らかにした。
令和1年度は、The Cancer Genome Atlas(TCGA)データベースの解析結果を精査した。TCGAの結果から、肝細胞癌において、S1P産生に関連する酵素が活性化されていることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和1年度は、The Cancer Genome Atlas(TCGA)データベースの解析結果を精査した。TCGAの結果から、肝細胞癌において、S1P産生に関連する酵素が活性化されていることが明らかになった。これは、当初の仮説通りの結果である。

今後の研究の推進方策

今後、肝細胞癌の外科切除標本におけるS1Pを含むスフィンゴ脂質濃度と、TCGAデータ解析結果の関係を明らかにする。
また、課題研究A「肝細胞癌の脈管侵襲におけるS1P分子機構の解明(細胞・動物実験)」、課題研究B「肝細胞癌の薬剤耐性におけるS1P分子機構の解明(細胞実験)」の基礎的研究も続けて行い、結果を解析する。

次年度使用額が生じた理由

細胞・動物実験の一部を次年度に実施することにしたため、次年度使用が発生した。実験試薬、消耗品、投稿費用等に使用する予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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