研究課題/領域番号 |
18K08683
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安藤 幸滋 九州大学, 大学病院, 助教 (20608864)
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研究分担者 |
沖 英次 九州大学, 大学病院, 講師 (70380392)
佐伯 浩司 九州大学, 大学病院, 講師 (80325448)
中西 良太 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90771254)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | イリノテカン / トポイソメラーゼI / topoI-pS10 |
研究実績の概要 |
本研究課題はイリノテカンをはじめとしたtopoisomerase I阻害剤の耐性機構解明から派生したものである。topoisomerase I阻害剤耐性にはtoposiomerase I(topoI)の分解がカギとなる。topoIが分解されている癌細胞株ではtopoI阻害剤に耐性となる。このメカニズムにはリン酸化されたtopoI(topoI-pS10)を指標としてBRCA1がtopoIに結合し、ユビキチン化すること、が重要となる。よって、topoI-pS10はtopoI阻害剤への感受性バイオマーカーとなり、また、BRCA1のtopoIの結合を阻害することができれば、耐性を克服できると考えられる。 topoI阻害剤感受性バイオマーカーに関しては胃癌、大腸癌症例を中心に検討を行い、ようやく論文化された(Ando K et al. Multicohort Retrospective Validation of a Predictive Biomarker for Topoisomerase I Inhibitors. Clin Colorectal Cancer. 2020 Dec 10;S1533-0028(20)30167-5)。本成果を発表でき、今後イリノテカンバイオマーカーの臨床応用へ着手する。 また、topoI阻害剤の新たな治療法に関しては、BRCA1とtopoI結合を阻害する小分子化合物の開発を行っている。条件検討などから、現在最適な化合物の開発を行っている。
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