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2019 年度 実施状況報告書

力学的解析によるTAVI術中の脳塞栓発症予測モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K08739
研究機関九州大学

研究代表者

園田 拓道  九州大学, 大学病院, 講師 (50596830)

研究分担者 木村 聡  九州大学, 医学研究院, 助教 (50467916)
山下 慶之  九州大学, 大学病院, 助教 (60644705)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードTAVI / 脳梗塞 / 有限要素法
研究実績の概要

経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)は従来の外科的大動脈弁置換術と比較して低侵襲であるがTAVI特有の合併症リスクもはらんでいる。そのひとつが脳塞栓症で、高度に石灰化した自己弁を内側から拡張させて人工弁を留置するため、石灰化病変が物理的に破砕されて塞栓子が生じると考えられている。症候性脳梗塞だけでなく、無症候性脳梗塞も認知機能に悪影響を及ぼすことが報告されており、TAVI時の脳梗塞発症の回避は重要な課題である。そこで、脳梗塞発症の原因である石灰化した大動脈弁の破砕メカニズムの解明が、脳塞栓症回避のための重要な因子であると考えられる。
1)術前の大動脈弁複合体の形態を石灰化病変を含めて詳細に解析し、解剖学的脳塞栓ハイリスク条件を抽出するとともに、2)人工弁留置時に自己弁にかかる力学的特性を有限要素法を用いて検討することで石灰化病変破砕(塞栓子発症)メカニズムを解明することが本研究の目的である。
術前CTデータを三次元画像解析専用ソフト3mensioを用いて、術前に通常行う解剖学的計測に加え、石灰化容量・分布の定量化評価を行った。石灰化容量の大きい症例で脳塞栓症の発症が多い傾向にあることに加え、3つの弁尖の石灰化の分布が不均衡であることも脳梗塞症発症のリスクであることが示唆されたが、現在、それを数値化する方法について検討中である。この他にも脳梗塞症のリスクとなる特性があるか検索するとともに、その特性を3Dプリンターで再現して石灰化大動脈弁モデルを作成するための準備を行っている状況である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

CT検査からの石灰化分布容量の定量化に時間を要し、その特性の評価にも時間を要した。

今後の研究の推進方策

脳梗塞のリスクとなる大動脈弁の特徴を3Dプリンタで再現し、そのモデルに対してTAVI操作がどのような力学的変化を及ぼすか、有限要素法で評価を行う。

次年度使用額が生じた理由

現在、データ収集を行っている段階であるため、予定より出張費および人件費を要さなかったため。

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公開日: 2021-01-27  

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