研究課題/領域番号 |
18K08739
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
園田 拓道 九州大学, 大学病院, 講師 (50596830)
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研究分担者 |
木村 聡 九州大学, 医学研究院, 助教 (50467916)
山下 慶之 九州大学, 大学病院, 助教 (60644705)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | TAVI / 脳塞栓症 / 有限要素法 |
研究成果の概要 |
術前CTデータを三次元画像解析専用ソフトを用いて解析を行い、石灰化容量・分布を定量化して評価を行った。石灰化容量の大きい症例で脳塞栓症の発症が多いこと、3つの弁尖の石灰化の分布が不均衡であることが脳梗塞症発症のリスクであることが示唆された。 有限要素法を用いて力学的解析を行った結果、大動脈弁の石灰化1点にかかる力学的特性を示し、その変化を予測することが可能であった。しかし、筒状の組織である大動脈輪に付着した自己弁にかかる力を全周性に予測すること、組成が不均一な石灰化をすべて数値化して有限要素法の測定に組み込むことは難しく、個々の術前症例の解析を行う場合はある程度の簡略化が必要であると考えられた。
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自由記述の分野 |
心臓血管外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI: Transcatheter aortic valve implantation)は、重度大動脈弁狭窄症に対する比較的新しい治療法であり、従来の外科的大動脈弁置換術と比べて低侵襲である。しかしTAVIの合併症として脳塞栓症があり、高度に石灰化した自己弁を押し広げて人工弁を留置するため、破砕された石灰化病変の塞栓子が脳塞栓症の原因となる。症候性脳梗塞に限らず、無症候性脳梗塞でも認知機能に悪影響を及ぼすことが報告されており、TAVI手術時の脳塞栓症回避は重要な課題である。今回の研究成果は、TAVIの手術リスクを術前に予測する方法になりうるものと考える。
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