研究課題/領域番号 |
18K08743
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
片岡 功一 自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (30379771)
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研究分担者 |
河田 政明 自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (30177703)
鈴木 峻 自治医科大学, 医学部, 助教 (00625379)
関 満 自治医科大学, 医学部, 講師 (20822357)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 先天性心疾患 / シミュレーション / 心臓模型 / 3Dプリント / CT |
研究実績の概要 |
先天性心疾患は多様性に富むため、患者ごとに作製した模型を用いて手術やカテーテル治療の計画立案・シミュレーションができれば、治療成績は格段に向上すると考えられるが、いまだ限られた報告しかない。模型の作製は従来専門業者に委託するしかなく高額でもあり、本研究を開始した2018年以降も、日常診療への応用・普及はほとんど進んでいない。本研究の目的は、最新の3Dプリント技術を活かし、先天性心疾患に対する外科手術およびカテーテル治療の成績を向上させることである。そのために、手術やカテーテル治療のシミュレーションに有用な精確性を有し、かつ安価な中空立体心臓模型を自施設で簡便に作製できるシステムの確立を目指している。 2014年に我々は、市販のパーソナル3Dプリンターを用いて患者データから立体心臓模型を作製する、簡便で新しい独自の手法を考案した。その後、実際に患者のCT画像データから模型を作製し、外科手術やカテーテル治療のシミュレーションに臨床応用をはかってきた。2020年度に研究代表者(片岡功一)が他施設に異動し、2021年度に研究分担者(河田政明)が定年退官し、2022年度に研究分担者(鈴木峻)が他施設に異動したため、研究の主施設である自治医科大学内で共同研究者が恒常的にディスカッションすることが困難になった。さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて外科手術件数が制限され、当初の計画どおり症例数を増やすことが不可能になった。 2022年度は、これまでに模型を作製した症例を中心に、共同研究者である心臓血管外科医とともにオンサイトで外科手術における有用性を検討したが、新型コロナウイルス感染再拡大の影響を受け、頻回に検討の機会を持つことは困難であった。検討の機会は限られたものの、研究の結果である心臓模型の有用性について各種学会で発表し、積極的に外部からの意見も聴取するように努めた。
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