末梢動脈疾患重症虚血の予後に悪性新生物がどのような影響を与えるのかを明らかにするため、Japan Critical Limb Ischemia Databaseに2013年から2015年に登録された、血行再建術を受けた2967例を対象としてその予後を解析した。144例(4.9%)で血行再建の時点で悪性新生物を合併もしくはフォロー期間中に新たな悪性新生物を合併していた。一次開存率、MALE、心血管死亡については血行再建方によらず、悪性新生物を合併した群とそうでない群の間に有意差を認めなかった。この結果より悪性新生物合併例においても重症虚血患者は積極的に血行再建を行うべきであると考えられる。
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