研究課題
本研究はヒトiPS細胞由来心筋細胞、血管内皮細胞、壁細胞などとヒト皮下由来線維芽細胞を組み合わせ、自己凝集能で心筋組織型スフェロイドを作成し、さらにスフェロイドを融合させ任意の大きさの心筋グラフトを作成し、重症心不全の治療に有効な新規再生医療技術を考案することを目的としている。本研究期間では、ラットの心臓、ラット胎児心筋由来構造体の固定標本や、ヒト由来心筋組織の機能解析としてメタボローム解析を行った。3次元構築した、組織と、生体由来の組織で、タンパク、代謝産物の相違を網羅的に解析することを目指した。以前からの、研究で固定保存していた、ラット胎児左室心筋細胞、ヒトiPS細胞由来血管内皮細胞、正常ヒト皮膚線維芽細胞を7:1.5:1.5で混合させた。立体心臓組織型構造体:総細胞数1.5X10^7程度のうち、0.3mm四方のブロック状にした組織体をホルマリン固定した標本と、ラットの心筋細胞、臨床で採取し、同意を得て保存した心房細胞をメタボローム解析した。Principal Component,クラスター解析などをおこない、系統的に差が出るものと、出ないものの解析を行った。複数の代謝産物で有意に差がでるものを認めた。興味深いことに、人工的に作成した組織でも、メタネフィリン、ノルアドレナリンなどの代謝産物が存在していることが確認された。その他一部のアミノ酸も構造体では産生できてないものがあり、Nativeの組織で産生できる条件を検討し、培養条件に追加してより機能的な心筋構造体作成に結びつけれると考えた。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 産業財産権 (1件)
Kyoubugeka
巻: 72 ページ: 969-973
Kyobu Geka.
巻: 72 ページ: 781-788