内視鏡手術の定着により患者への負担は軽減し、これまで手術適応の無かった高齢者や合併症を有するリスクの高い患者にも手術が提供できるようになったが、一方で従来法である水封試験を内視鏡下に行うと、術中に空気漏れの有無や位置の同定が困難であることが多い。界面活性剤を肺表面に塗布し肺を加圧すれば、空気漏れの箇所に気泡が生じるため、空気漏れの有無および位置同定は容易となる。さらに、加圧作業中にワーキングスペースが消失した胸腔内に内視鏡を挿入し内部を観察する操作が不要となるため、術者の負担軽減にも大いに寄与するものと期待され、今後も本法の確率を目指して研究を継続してきたい。
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