脳虚血耐性のメカニズムを解明することは、脳梗塞治療の開発に役立つと考えられ、これまでに国内外で多くの研究がなされています。虚血耐性に対する内在性の阻害経路の存在は、脳梗塞における障害の程度が、虚血耐性に関わる神経保護活性と、その阻害活性の両方の制御によって決まることを示唆しています。従って、虚血耐性阻害の分子機構を解明することは重要な課題です。本研究によって脳虚血耐性阻害の分子メカニズムの一端が解明されました。今後これを足掛かりとして、詳細な分子メカニズムの全容が解明されれば、より効果的な虚血耐性の獲得につながり、臨床面への応用が期待されます。
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