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2020 年度 実施状況報告書

RNAiを用いた脳水チャネル機能調節による脳浮腫抑制の臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K08835
研究機関愛知医科大学

研究代表者

藤田 義人  愛知医科大学, 医学部, 教授 (90238593)

研究分担者 浅井 清文  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (70212462)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード脳浮腫 / ノックダウン / アクアポリン / AQP4
研究実績の概要

アクアポリン(AQP)Knockdownとover-expression細胞株の確立と並行して低酸素負荷でのカテコラミンサージのレスキューのβブロッカーの効果発現の実験を行なった。また低酸素プレコンディショニングの条件確立を試みた。
低酸素負荷後に細胞が増える傾向を低酸素化がより厳密であるチャンバーを購入して再度検討した。現在の条件(1%低酸素負荷)では細胞数は増加を確認した。この状態が低酸素によるプレコンディショニングの状態が原因なのか検討中したが、おそらく低酸素に加え低血糖の状態を付加して虚血モデルでも確認できており、プレコンディショニングモデルを確立できたと考えている。
βブロッカーについては、マウスマクロファージ様細胞RAW 264.7細胞を用いて,エピネフリンがリポポリサッカライド(LPS)で誘導される腫瘍壊死因子(TNF-α)のmRNA発現に及ぼす影響を検討した。プロプラノロールがエピネフリンの効果に与える影響も検討した。LPS (100ng/ml) 添加後,エピネフリン(1μM/L) 添加し,プロプラノロール (100,200μM/L) を添加した。TNF-α mRNA発現量をリアルタイムPCR法により定量した。エピネフリンは用量依存的にTNF-α mRNA発現量を有意に減少させた.LPSはTNF-α mRNA発現量を有意に増加させた。エピネフリンはLPSに誘導されたTNF-α mRNA発現量を有意に減少させた。プロプラノロールはエピネフリンによって抑制されたTNF-α mRNA発現量を有意に増加させた.エピネフリンはベースライン並びにLPSで誘導されるTNF-α mRNA発現量を減少させた。プロプラノロールはTNF-α mRNA発現量に及ぼすエピネフリンの効果に拮抗した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ノックダウンとover-expressionの確立している。低酸素負荷は、負荷後に細胞が増える傾向を確認した。そのため原因の追究を行なっている。現在での低酸素負荷が、プレコンディショニングの状態を惹起し、細胞死を確かめる実験の操作での少量酸素が細胞増加の原因の一つと考えている。繰り返し確かめられた現象であるので、これまでの発表された論文とことなる結果のため原因を慎重に検討している。
並行してすすめている低酸素負荷で起こるカテコラミンサージとβブロッカーの実験は、βブロッカーがTNF-αのmRNA発現量に及ぼすエピネフリンの効果に拮抗することを見出した。結果の一部は2020年の日本集中治療医学会学会にて発表した。さらに論文作成につなげていきたい。

今後の研究の推進方策

現在、実際の低酸素における細胞増加現象が、プレコンディショニング、脳浮腫との関係などの解明を進めている。低酸素状態の程度によってアポトーシスを起こしている現況を定量的調節できることを目指したい。低酸素での影響を評価できるよう、研究を進めている。それらを行った上で、ノックダウン、over-expressionをもちいてアポトーシスに対しての影響を検討する予定である。今回プレコンディショニングのモデルとして確立できたと考えているのでこれを用いて更に研究を進めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

アストロサイトの調達を現時点では、毎回ratをsacrificeしてのprimary cultureでではなく、業者からの購入した細胞を使用した。そのため、若干の経費の繰越となった。現在、論文の投稿等、計画に則り使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Antimicrobial de-escalation in the critically ill patient and assessment of clinical cure: the DIANA study.2020

    • 著者名/発表者名
      Liesbet De Bus, Pieter Depuydt, et al. and DIANA study group (including Yoshihito Fujita)
    • 雑誌名

      Intensive Care Med

      巻: 46 ページ: 1404-17

    • DOI

      10.1007/s00134-020-06111-5

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Effect of intraoperative magnesium on postoperative RASS score after endovascular repair of aortic aneurysm: a preliminary randomized controlled trial.2020

    • 著者名/発表者名
      R Jyoko, Y. Fujita, H. Kanamori, R. Ishihara, Y. Fujiwara
    • 学会等名
      Annual Meeting of the European Anesthesiology (ESA)

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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