研究課題/領域番号 |
18K08838
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
原 幸治 産業医科大学, 大学病院, 准教授 (20331001)
|
研究分担者 |
寺田 忠徳 産業医科大学, 医学部, 講師 (10399206)
原西 保典 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (90449942)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 神経障害性疼痛 / 中枢神経 / カンナビノイド / 再取り込み阻害 |
研究成果の概要 |
内因性カンナビノイド再取り込み阻害薬のAM404が脊髄で神経障害性疼痛を抑制するかラット坐骨神経絞扼モデルを使って調べた。AM404は発現させた機械痛覚過敏と冷痛覚過敏を運動機能に影響を与えない用量で抑制した。AM404の抗痛覚過敏作用はカンナビノイド受容体CB1阻害薬を投与すると抑制されたが、TRPV1受容体阻害薬では増強した。CB2阻害薬は作用を認めなかった。AM404はCB1受容体を活性化して鎮痛作用を発現する一方でTRPV1受容体を活性化して痛覚閾値を低下させることが示唆された。カンナビノイド再取り込み阻害薬のAM404は副作用が少ない新しい神経障害性疼痛治療薬となる可能性がある。
|
自由記述の分野 |
疼痛管理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛の治療薬は有効性が低く、ふらつきや眠気などの重大な副作用があるため日常生活だけでなく仕事や学習に支障を来している。新しい治療薬の開発が望まれている。内因性カンナビノイドは中枢神経系で侵害受容伝達の抑制に強く関与している。再取り込み阻害薬のうち、AM404は侵害受容伝達に重要な部位の脊髄で神経障害性疼痛に対して鎮痛作用を示した。一方、中等量までは運動機能への影響は軽微だった。本研究でカンナビノイド再取り込み阻害薬は新たな神経障害性疼痛治療薬となる可能性が示唆された。AM404が臨床応用されるためには運動機能以外の重大な副作用である精神症状の発現の有無なども今後検討する必要がある。
|