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2020 年度 研究成果報告書

局所麻酔薬のDNA脱メチル化機序の解明と麻酔、癌治療、再生医療への有用性の検討

研究課題

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研究課題/領域番号 18K08839
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関九州保健福祉大学

研究代表者

鬼塚 信  九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (20264393)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードDNAメチル化 / MSP法 / メチル化DNA特異抗体 / DNAドットブロット法 / リアルタイムPCR法 / 癌抑制遺伝子 / リドカイン / p53
研究成果の概要

麻酔薬が癌細胞の増殖を抑制することを報告してきたが、その機序は解明されていない。そこで、麻酔薬のDNA脱メチル化を検証した。方法:麻酔薬に暴露した癌細胞からDNAを抽出し、MSP法、DNAドットブロット法、リアルタイムPCR法で解析した。
結果:リドカインにより脱メチル化DNAが増加した。リドカインにより癌抑制遺伝子p53のmRNAの発現が増加した。MSP法では、p53が脱メチル化されていた。試験管内実験系で、DNAメチル化を局所麻酔薬は抑制した。結語:局所麻酔薬は、DNAメチル化酵素を阻害し、DNAを脱メチル化する機序により癌抑制遺伝子p53の発現をし、癌細胞増殖抑制しうる可能性が示唆された。

自由記述の分野

麻酔蘇生学

研究成果の学術的意義や社会的意義

癌患者に対する手術療法が増加しつつある今日、どのような麻酔薬が癌患者にとって有利なのかは不明である。リドカイン等の局所麻酔薬は、癌細胞の増殖を抑制したり、アポトーシスを誘導することがわかってきたがその機序は不明である。本研究で、これらの麻酔薬はDNAを脱メチル化するといった、エピジェネテックな機序により、p53等のがん抑制遺伝子を賦活し、抗癌作用を発揮しうることが解明された。この意義は、癌手術あるいは術後管理における、これらの麻酔薬の使用が癌の増殖や転移を抑制し、癌患者にとって有益である可能性が示唆された。

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公開日: 2022-01-27  

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