研究課題/領域番号 |
18K08846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
上野 伸哉 弘前大学, 医学研究科, 教授 (00312158)
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研究分担者 |
古川 智範 弘前大学, 医学研究科, 助教 (60402369)
櫛方 哲也 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (80250603)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | GABA-A受容体 / 麻酔薬 / 受容体トラフィッキング / 受容体リン酸化変異 |
研究成果の概要 |
麻酔薬効果制御の新たなアプローチとして、GABA-A受容体のリン酸化によるGABA応答調節機構の解明を目指す。GABA-A受容体beta3サブユニットにHA-tagを組み込み受容体細胞内分布の動態を可視化した。コントロールとなる可視化beta、alphaおよびgammaの3種類のサブユニットを安定的に発現するNeuro2A細胞株を確立した。さらにbeta3のリン酸化部位に変異導入した同細胞株も確立し、コントロール細胞株とGABA-A受容体分布、GABA応答を比較検討した。リン酸化部位変異が、GABA-受容体の分布異常をもたらしその結果GABA応答の減弱を来すことを明らかとした。
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自由記述の分野 |
神経生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
吸入麻酔薬や静脈麻酔薬において全身麻酔効果発現にGABA応答の増強効果が認められている。GABA応答はGABA-A受容体を介しており、本研究結果からGABA-A受容体の応答がリン酸化調節によって可逆的に制御可能であることが示唆された。既に存在するGABA-A受容体増強作用をもつ麻酔薬の効果に対して、新たな調節機構を明らかとした。また、薬物代謝障害による麻酔薬の遷延などを、薬物投与後であっても反応進展を止める、いわゆる"麻酔状態からのリバース"を薬物種に依存せず可能とし、副作用発現の予防にも有効な手段となりうる。
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