研究実績の概要 |
セボフルランは揮発性であるため、吹きかけのピペットから揮発するのを防ぐため、ピペットに充満させたセボフルラン入ヘキサデカンの上をnanopure水で覆う工夫をし、揮発してしまうことを防いだ。セボフルランの濃度は0.3mM, 0.4mM, 0.5mM, 1mM, 2mMと変えていった。セボフルランの濃度が高いと、脂質二重膜が割れることが多かったが、KcsA_E71Aチャネルに対しては、濃度依存的にチャネルを閉じさせる傾向にあった。これは、セブフルランのKcsAチャネルへの直接作用であるか、脂質を介する間接作用なのかは不明である。そのため、現在この作用を区別するため、膜厚や膜の張力測定を行っている。あらかじめ濃度調節したセボフルラン(0.3mM, 0.4mM, 0.5mM, 1mM, 2mM)が入ったヘキサデカンの中で、CBB法により脂質二重膜を作成する。その状態で、膜厚や膜の張力を測定している。しかし、この方法では、時間が経つことでセボフルランが蒸発している可能性があり、濃度を一定に保てていないという問題点が生じている。濃度を一定に保ったまま、膜厚や膜の張力測定を行うことができる方法を検討している。
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